第6回 グローバル社会を生きるキーワード:”be ambitious!”

第6回 グローバル社会を生きるキーワード:”be ambitious!”

 

はじめに

Boys, be ambitious!” は、一九世紀に札幌に招かれ、札幌農学校を設立したクラーク先生の別れのことばの一節である。

 一方、“You are ambitious!” は、百年後に一人のアメリカ人女性Aが、日本人Bの性格を述べたことば。 Aさんは年配の女性秘書。Bさんはクラーク先生のことばを胸に留学し、博士号を得て赴任したばかりの助教授だった。

人種と異文化のルツボであるアメリカ、いや、なりつつあるグローバル社会で成功するキーワードの一つは“be ambitious” と思う。

カーネギー氏のことばに学ぶ

 カーネギー氏(Andrew Carnegea,1835-1919)はスコットランドからの移民、13歳から働き、後に鉄鋼業で巨万の富を蓄えて、博愛主義に生きた人。“ambitious” なカーネギー氏が、晩年のスピーチで有名なことば(墓碑に刻まれなかった)を残している。

Here is a man who knew how to enlist in his service better men than himself”

  彼は世界戦争から大企業、総合大学まで、組織を成功させるロジステックを知っていたのだ。秘書の仕事も、組織が大きいほど、経営者の地位が高いほど、better men (women) を必要とする。

明治時代、渋沢栄一が初めて組織した日本の大企業は、ロジステックよりも中小企業の献身的なサポートに依存している。存続の危機にあった日産が必要なロジステックは、カルロス・ゴーンのような外国人に頼るしかなかったのだろうか。

養育・生活習慣に見る日米の違い

 日本では悪い事をすると家に入れない、アメリカでは外に出さない。日に一回だけのシャワー(風呂、清拭)なら、日本人は夜、アメリカ人は朝を選ぶ。違いは、わが家のよい子か、社会のよい子か。わが家と社会は、自分と他人の距離と考えてほしい。

 社会のよい子は、社会の中の自分であり、他人を思いやる心が大切だ。女性に席をゆずる、ドアを開ける、荷物をもつなど、あたり前に実践する伝統がある。

おわりに

 何年か前に読んだ中国人の話。道で出会った日本女性が、愛犬に話し続けて自分を全く無視したと云う。ベビーカーに座って、通りすがる人の顔をじっと見つめる赤ちゃん。声をかけると天使の笑顔を返してくれる。グローバル社会では、わが子・わが家を超えて、社会のよい子を育ててほしい。 [KK.HISAMA ,2020.1]

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