読書コーナー(令和3年度)

読書コーナー(令和3年度)

「スマホ脳」の脅威と対策(その3)

スマホ脳:by Anders Hansen, Bonnier Facta Inc., Stockholm, Sweden, 2019

久山葉子訳、新潮新書882、2020

はしがき

 スマホの過剰利用に伴う精神状態の悪化(睡眠障害、うつ、記憶力・集中力・学力の低下)にどう対応するか。対抗策の研究は始まっている。スマホ脳は薬物などと同じく依存症。予防はストレス解消で、スマートな手段は運動である。身体の運動は、心の健康だけでなく、すべての知的機能を向上させる基本である。

スマホ脳予防のアドバイス

 最後の章で、よく眠り元気になりたい、デジタルライフの影響を最小限にとどめたい人のために、具体的なアドバイスを要約している。

 スマホとの距離を置く工夫:.▲廛蠅鮖箸辰独颪笋靴浸間を知る、▲好泪曚任茲蠅盪計を利用する、K萋スマホを1-2時間オフにする。他は、表示をモノクロに、サイレントモードにするなど。

 職場ですること:隣の部屋に置く、チャット・メール時間を1時間数分に限定。人と会うとき:マナーモードにして相手に集中。寝るとき:電源を切る、寝室に置かない。

 ストレスへの速やかな対処:ストレスの兆候を見逃さない、心拍数を上げる運動を週に3回・45分、汗をかくほど行う。

 SNSの罠を避ける:交流したい人を選択、スマホではなくPCで行う。関係を深めるために積極的にコメントする。

子どもの依存症は恐ろしい

 乳児は4人に1人、2歳児は半数以上、学齢期以上はほぼ100パーセント。アルコール・タバコ・運転禁止の未成年者が、スマホの虜になっている現実を改善するために:ゞ擬爾任魯好泪曚魘愡澆垢襦↓▲好リーンタイムは最長2時間まで、8歳未満は1時間に制限し、他のアクティビティを。小さい子は、真似をして学ぶので、まずは大人がお手本になること。

 IT業界のトップは、子どもにスマホを与えない。

スマホ追放で成績アップ

 スマホで学ぶ学習障害が実証されている。子どもは紙に書く、本を読む、など基本的な学習過程が必要であるという。スマホを禁止した学校で成績がよくなり、中でも成績の悪い子に効果が大きかった。家庭では十分な睡眠時間がとれる。

おわりに

 インターネットの黎明期、英国のタイムズ紙に掲載されたことばがある:「シリコンチップがすべての形を変えるだろう。大事なこと以外のすべてを(1978.10 Barnard Levin)」
何が大事なのか、本当に変わらないのだろうか。 [KK.HISAMA, 2021.4]

 

©2015 athena international research institute.